頻脈性不整脈は上室性不整脈(発作性上室性頻拍・心房細動・心房粗動等)と心室性不整脈に分類されますが、"大丈夫"と安心することが一番の治療になるものから、薬を必要とするもの、薬でも解決しないものまであります。
当院は呉では唯一カテーテルアブレーションを行う不整脈専門医研修施設です。
カテーテルアブレーションとは薬で対処できない場合や薬の代わりに行う治療法で、根治(完全に治って薬が不要になる)が期待でき安全性も高いものです。保険が適応される手術の一種ですが、手術室ではなくカテーテル室(血管造影室)で行い、血管から長い管を入れて心臓の内側の筋肉を焼灼して治療します。現在の内訳はほとんどが心房細動またはそれに関連した不整脈になっています(図)。
現在は術前に造影CT(腎機能が悪い場合は単純MRI)で心臓の3次元情報を収集し、あらかじめ3Dマッピングシステムに記憶させることで、より良質なアブレーションが可能になっています。
上の図は2009年時のEnSite 3Dマッピングシステムによる発作性心房細動に対する肺静脈隔離アブレーションで、下の図は現在のCARTOシステムよる持続性心房細動に対する肺静脈隔離+左房後壁隔離アブレーションです。より実際の形に近い画像が得られ、質のよいアブレーションが可能になっているのがわかります。白、赤、ピンクの点がアブレーションで焼灼したポイントで、真っ赤に塗られた領域はアブレーションによって隔離された部分、紫に塗られた領域は正常な心筋です。
ペースメーカー新規/交換 43例/11例
植え込み式(挿入式)心電計 5例
両心室ペースメーカー 2例(1例は両心室ペースメーカー機能付き除細動器)
植え込み式除細動器 交換
2009年12月より最新型の2管球CTが当院に導入されました。広島県内で導入されているのは当院を含めて2台だけです。
これまで心臓の検査といえばカテーテル検査が一般的でしたがCTの進歩によりカテーテルを体内にいれずに心臓の血管が詰まっているかどうかを診断することができるようになりました。最新型のCTではX線管を2組搭載することで高速撮影が可能となり、従来のCT装置で必要とされた数十秒にわたる息止めや、あらかじめ脈を遅くする薬を服用するといったことがほぼ不要になりました。
それにより緊急性の高い患者さんにも直ちに検査を行うことができ、さらに撮影時間が短いため被ばく線量の軽減にも役立っております。また、CTは心臓の血管の動脈硬化の程度が把握できるため、症状のある患者さんだけでなく高血圧、糖尿病、高脂血症といった心疾患の危険因子を多く持った患者さんにもうけていただくことで、よりリスクの高い患者さんを特定できることが期待されます。
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
---|---|---|---|---|---|
午前診療 | 友弘 | 友弘 | 土肥 | 眞田 | 友弘 |
平位 | 眞田 | 平位 | 平位 | 栗本 | |
土肥 | 土肥 | ||||
専門外来 (午後) |
平位 (不整脈) |
平位 |
平位 (不整脈) |