整形外科は体幹(脊柱、骨盤)、四肢(手、足)といった運動器を治療する科です。運動器には骨、筋、靭帯、腱、神経などが含まれ、先天性疾患、外傷、変性、腫瘍、炎症といった病態により疼痛、筋力低下、変形、感覚障害が引き起こされます。したがって、運動器の障害は日常生活の自由を奪い、ときに生命にも危険が及ぶことがあります。整形外科では運動器の疾患の診断、治療、予防を行っています。
整形外科はさらにそれぞれの専門分野に分かれます。
股関節、膝関節などの関節に障害が及ぶ疾患→関節外科
首や腰の痛み、手足のしびれなどの疾患→脊椎外科
肩、肘、手など上肢に障害が及ぶ疾患→手の外科
四肢、体幹のケガ→外傷
当院の整形外科は日本整形外科学会専門医研修施設です。整形外科の医師5名は日本整形外科学会により認定された整形外科専門医です。整形外科疾患全般にわたって、安心して診療を受けていただける体制を整えています。月曜日から金曜日までいつの曜日に患者さんが受診されても、毎朝外来前にカンファレンスを行い、必要に応じてそれぞれの専門の医師の診察を受けて頂くようにしています。入院患者さんに対しては前述のカンファレンスにて、主治医のみならず、複数の医師により経過をチェックし、治療方針の評価を行っています。また、毎週金曜日の午後には総回診を行い、医師だけでなく看護師、理学療法士、作業療法士、メディカルソーシャルワーカーを交えて、患者さんのベッドサイドで病状評価を行い、治療方針の再検討など行っています。毎週火曜日と金曜日には術前のカンファレンスを開き、手術治療方針の確認やディスカッションを行い、術後のリハビリテーションについてもスタッフと連携をとっています。当院退院後は定期的に外来通院していただくとともに、地域連携を通じて開業医の先生と密に連絡を取っているため、地域の病院での通院リハビリテーションや急変時の対応をスムーズに行うことができます。当院救急部は年中無休24時間受け入れ可能で、整形外科の手術は月曜日から金曜日まで平日は毎日行うことができ、さらに緊急性がある症例に対しては24時間手術を行える体制にあります。
外来診療では、地域医療機関と連携しており、紹介状持参をお願いしております。周術期の治療・経過を診療していますが、専門外来も設置しており、関節リウマチ(非常勤医師)と骨粗鬆症診療を行っております。当院で骨密度や骨マーカーの検査を行うことができますので、地域医療連携を行い、積極的に骨粗鬆症の治療に取り組んでおります。
当院は急性期病院であり、手術を目的とした骨折患者が入院されます。
軽微な転倒で、骨折してしまう状態を脆弱性骨折と呼び、骨粗鬆症が原因の可能性があります。骨折後に入院されると、再発骨折予防のため、骨粗鬆症検査や治療の介入、予防指導を多職種連携で活動を行っております。また、地域医療連携も図っておりますので、かかりつけ医に紹介することも可能です。
この活動は、2020年、国際骨粗鬆症財団(IOF)に活動申請し、金賞を頂きました。
骨粗鬆症予防については、当院YouTubeをご覧ください。
2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | ||
---|---|---|---|---|
外傷・骨折 | 517 | 509 | 492 | |
関節 | 102 | 86 | 75 | |
脊椎・脊髄 | 178 | 177 | 129 | |
手 | 65 | 77 | 75 | |
切断・抜釘・その他 | 236 | 163 | 174 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
---|---|---|---|---|---|
午前診療 | 寺元 (新患) |
内田 (新患) |
尾上 (新患) |
定金 (新患) |
菊地 (新患) |
尾上 (再診) |
菊地 (再診) |
寺元 (再診) |
内田 (再診) |
||
定金 (再診) |
的塲 | ||||
専門外来 (午後) |
|
的塲 (リウマチ外来) (骨粗鬆症外来) |
月・火・水・木・金曜日 手術
月・火・木・金曜日 装具
※新患・初診受付は、紹介状持参の方のみとなっております。